見知らぬ男が部屋に侵入してきた話

この記事はWORDIAN Advent Calendar 2022 9日目の記事です。 先日、自室に見知らぬ男が侵入してきたので、その一部始終を公開します。

TL;DR

  • 宿舎であっても自室に鍵は掛けておくべきである。
  • 自分の寝床はおいそれと譲るべきではない。
  • 酒は飲みすぎないほうがよい。

本文

ある休日、溜まりに溜まった課題を一気に消化して、友人と通話していたら、日が登る頃になっていた。その日の午前には予定が入っていたしまぶたも大分重く感じられてきたので、大慌てで就寝した。 

7時頃、扉が開く音で突然目が覚めた。重いまぶたを擦り、入口の方を見ると、見知らぬ男が部屋に入ってきた。 

男は私の家に入るやいなや、布団に一直線に向かい、ものの数秒で私の寝床を占領してしまっていた。対する私は、男が入ってくると、勢いに押されたのか何故か自然と布団を明け渡し、邪魔にならよう、寝床の端で正座してしまった。  事の異常さに混乱して、5分ほどは声を掛けることをせず、チャットなどで友人と異常な事態を面白がっていた。が、流石にもう少し睡眠がしたかったので、男を家から出すことにした。意を決して男の肩を叩くと、  「すみません、ここ、私の部屋なんですが」  「ん〜」  「別の階の人ですか」  「ん〜」  「あの、出ていってもらっでいいですか」  「うふふ」  全くまともな返事が返ってこない。  4回目であろうか。  「お〜い、起きて〜」  「ん〜、ん?」  急に男はむくりと起き上がり、部屋を隅々まで見渡す。そして、私を見るやいなや、「誰ですか」というので、「この部屋の住人だよ」と答えた。  「ん?」  彼は混乱しているようで、「ここ何階ですか」というので、私の家の階を伝える。  すると彼は「なんか平砂宿舎みたいですね」というので、失礼な奴だなと思いながら「そうなの?」返したり、軽い会話をした。 

少しして、自分が他人の部屋と寝床に入り込んだことを理解したのか、「すみません」と謝ってきた。  ようやく目を覚ましたようなので、なぜこうなったのかを問い正すと、彼は、朝までカラオケにいたらしく、そこでかなりの量飲酒をしたためにかなり泥酔してしまったようで、階を間違えて入ってきたようだ。 

最後、彼が私の家に出ていく時に「携帯がない」と言うので、電話番号を聞き出し、 電話を掛ける。しかし、「電源の入っていないか……」というオペレータの声が返ってくるのみ。結局どこにあるかはわからなかった。探す方法はもうなさそうだったので、彼には家へ帰ってもらった。  

朝食と二度寝の後、11時頃私が外出しようとしたとき、建物のエントランスの近くに携帯と鍵が落ちていた。私は声を掛けることはせず、そのまま外出した。 

その後彼はそれを見つけたのか、その後、彼から電話が来たので折り返すと、朝のことを忘れていたようで、どなたですかと言われた。またも、失礼な奴だなと少し思った。